ホストの仕事に興味はあるけれど、「何をどう始めるべきか」「どんな仕事をするのか」が分からず不安な方へ。ホストの仕事の基本的な仕組み、給与、勤務体制、そして未経験者が知っておくべきポイントを簡潔にまとめました。
体験入店に関するQ&Aはホストクラブ体験入店について~Q&A~でチェックしてください。
参考情報:ホストの仕事内容を解説
ホストの仕事とは?
ホストの仕事は、ホストクラブに来店されたお客様をもてなし、楽しい時間を提供することです。
主な目的は、お客様から指名(担当ホストとして選ばれること)を受け、売上を上げることです。お客様に非日常を体験させる「エンターテイナー」であり、癒しと欲求を満たす「サービス業」です。
具体的な仕事内容
お客様への接客が中心ですが、それ以外にも様々な業務があります。
テーブルでの接客
自分を指名してくれたお客様と会話をし、お酒を飲みます。お客様を楽しませ、次回の来店を促すことが重要です。
指名するホストが決まっていない新規のお客様が来店した際は数人のホストが10分~15分間隔で入れ替わり接客を行います。この場合は自分を指名してくれるよう短時間で上手く自分をPRすることが重要です。
ヘルプ業務
接客中のホストのサポートをします。テーブルの片付け、お酒の準備、灰皿交換などが主ですが、新人ホストにとっては先輩の接客スキルを間近で学べる貴重な機会です。
店外営業
すでに指名してくれているお客様に対して営業時間外に連絡を取り合ったり、お店の外で会ってデートしたりすることです。営業前なら「同伴」、営業後なら「アフター」です。
最近ではSNSやライブ配信などを駆使して新規のお客様を獲得するために認知を広げることも重要です。
ミーティング・雑務
開店前後の清掃や準備、売上や指名に関するミーティングに参加します。
給与と勤務の基本
ホストの仕事はどんな給与システムで、どんな勤務体系なのかについて解説します。
給与体系:最低保証と歩合制
ホストの給与は、以下の3つで構成されます。
参考情報:ホストの給料システムとは
最低保証(基本給)
売上が全くない月でも保証される最低限の給与です。未経験者や新人は、この最低保証があるため安心して働くことができます。(相場は15~25万円程度)
最低保証給は一般企業の基本給とは異なり、永続的なものではありません。多くのお店で「新人期間」があり、その時期を過ぎると歩合給に移行します。中には「永久支給」を売りにしているお店もあります。
歩合給(バック)
個人の売上に応じて支給される給与です。売上のうちホストに還元される割合を「バック率」(40%〜60%程度)と呼びます。
未経験者がいきなりこの給与システムで働くことはほとんどありません。最初は上記の最低保証給のシステムで、一定の売上に達すると歩合給のシステムに移行します。もちろん、自信がある人は最初から歩合給のシステムを選択するのもありですが、売上がないと本当に給料が0円になります。
賞金・手当
店内のランキング上位(売上・指名・新規獲得)、皆勤賞、特定の目標達成などで支給されます。
お店によってユニークなものがあり、中にはSNSの投稿1回につき賞金を付与している場合もあります。
勤務時間と出勤日数
ホストの勤務形態は主に2種あり、定休日と関連して出勤日数が決まります。
レギュラー勤務
定休日以外のほぼ全ての日(週5〜6日)出勤する勤務形態です。ほとんどのホストがこの形で働いています。勤務日数が多いためチャンスに巡りあう確率も多いです。
アルバイト勤務
週に数日(週2〜4日)出勤するシフト制の勤務です。学生やWワークの方など、終電までの勤務が可能な場合もあります。ホストの給料は時給ではないため、指名客を増やせれば短時間でも高収入を得ることができます。
定休日
ほとんどのホストクラブは週1日が定休日です。曜日はまちまちで、変更される頻度は一般的な飲食店と比べて多いです。
最近は週休2日制・完全週休2日制を導入する店舗も増えています。
未経験者が気になる疑問Q&A
- Qお酒が飲めなくても大丈夫?
- A
はい、なれます。 ノンアルコールやソフトドリンクが用意されており、飲まずに成功しているホストも多くいます。
- Q顔やルックスは重要?
- A
武器にはなりますが、必須ではありません。 最も重要なのは、お客様を気遣い、楽しませるコミュニケーション能力や営業力、努力する姿勢です。
- Q大変なことは?
- A
売上競争と精神的な負担です。ホストは人気商売のため、努力しても結果が出ない時期は精神的に辛くなります。また、慣れないうちは夜型生活や飲酒で肉体的に疲労することもあります。
- Q福利厚生は?
- A
充実させているお店が増加傾向にあります。特に寮完備は、住居の確保や初期費用の負担軽減に役立つため、未経験者にとって大きなメリットです。他にスーツ無料貸し出しや給料の前借り制度などがあります。一部のホストクラブでは、整形費用を支給してくれる場合もあります。
ホストの仕事を始めるには?
ホストの仕事を始める第一歩は「体験入店」です。体験入店とは実際のお店でホストの仕事の一部を体験することです。お店の雰囲気やどんな先輩がいるのかを確認することができます。
求人サイトで店舗を選ぶ
給与システムは安定しているか・稼げそうか、福利厚生が充実しているか、教育体制が整っているかなどを基準に選びます。
体験入店に申し込む
電話・LINE・メールなどで担当者に連絡します。連絡のタイミングにもよりますが、即日体験入店が可能な場合があります。多くの場合は事前予約制なので希望日の前日までには連絡しておきましょう。
面接・体験入店する
体験入店の前には面接があり、この面接を通らないと体験入店できません。体験入店では基本的なテーブルマナーや作法を学び、実際の営業時間に「ヘルプ」として参加して店の雰囲気や仕事内容を体験します。
当日の客入り状況などによってはヘルプ業務は行わない場合もあります。
本入店
体験を通じてお店の雰囲気が合っていると感じたら、正式に応募し、本入店となります。
ホストに向いている人の特徴
女性好き、お酒好き、お金好きの人はホストに向いています。この3つに当てはまらなくても興味本位でホストを始めて成功する人もいます。
参考情報:ホストになる人の特徴
ホストの平均年収
ホストの平均年収は約511万円です。日本の平均年収より高いですが、給与幅が326~969万円とスキルや経験によって左右されます。
ホストに必要な能力
働くための「資格」といった意味で必要なものはありませんが、ホストとして成功するためには様々なスキルが必要です。
お客様を気遣い、楽しませるコミュニケーション能力や次回の来店に繋げるための営業力、複数の客を接待するためのスケジュール管理能力などが必要です。
イケメンであること、ルックスが良いことは武器にはなりますが、必要な能力ではありません。
ホストクラブの売掛(うりかけ)とは
お客様の飲食代金を当日払いではなく、後払いにすることです。
担当ホストの売上に貢献するために高級なお酒をいくつも注文すると1日で数十万~数百万円の支払いが発生します。そういった場合に、信頼関係がある常連のお客様であれば、支払いを月末の締め日まで待ってもらえるのです。
売掛は2023年のホスト業界で大きな問題となりました。売掛金を支払うために犯罪まがいのことをするお客様が出てきてしまったのです。歌舞伎町では、大多数のホストクラブが参加する業界団体を立ち上げ、2024年4月には売掛0を目指してルールを整備しています。
ホストは入居審査に通るのか
賃貸物件を契約する際には入居審査がありますが、ホストだと落ちる可能性が高まります。
水商売okの不動産を利用したり、年収が保証できる書類を用意したりと対策が必要です。どうしても難しい場合はホストクラブの寮を利用しましょう。
お酒が飲めなくてもホストになれるのか
ノンアルコールやソフトドリンク、フェイクのお酒が用意されているので、お酒が飲めなくてもホストになれます。お酒を飲むこと以外にもホストの仕事は沢山存在し、お酒を飲まずに成功しているホストもいます。
参考情報:お酒を飲めなくても稼げているホストを紹介
新人ホストが売れるためのコツ
新人のホストが売れるためには、いくつかのコツが存在します。
1つ目は、自分に指名が入っていないときのヘルプを真剣にやることです。ヘルプでは先輩ホストの接客や技術を見る機会があるので、真剣に取り組むことでテクニックを学べます。
2つ目は、根気よく続けることです。ホストは最初の1ヶ月で辞めてしまう人が多いです。最初の1ヶ月で売れるホストはごく一部なので、売れる前に辞めてしまうことになります。
3つ目は、SNSを有効活用することです。ホストは自分をいかにPRするかが重要なので、自信の情報を発信できるSNSの利用は必須です。ホストクラブの店舗の公式アカウントで宣伝してくれる可能性もあるので、売れたいのであればSNSを活用しましょう。
4つ目は、売れているホストとコミュニケーションを取ることです。売れているホストと仲が良いとヘルプとして呼んでくれる可能性があがり、学ぶ機会が増えます。直接テクニックを教えてもらえる可能性もあるので、売れているホストとの関係性は大事にしましょう。
参考情報:新人ホストが売れるには?
不安を希望に変えて、まずは一歩を踏み出そう
ホストの仕事は、たしかに実力主義で簡単な道ではありません。しかし、努力次第で若くして高収入を得られる可能性があり、コミュニケーション能力や営業力といった一生モノのスキルが身につく、非常に魅力的な仕事でもあります。
不安を感じることもあるでしょうが、まずは、実際の仕事の雰囲気や待遇を直接確認できる体験入店という形で、一歩を踏み出してみませんか?
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